さて、お待たせしてました。
開けた先には一体なにが!? 続きでーす。
プッシュー!!ドバババー!!!
そんな激しい噴射を予想していたところ、
意外にも地味な吹き出しを見せたシュール・ストレミング。
「臭いも大したことな・・・・・う”う”う”〜!!」
漂い方も鼻に飛びかかる攻撃型ではなく、ジワジワと足元をすくうトラップ型。
そのエリアに足を踏み入れると とんでもない「何か」が襲ってくる。
そして缶は全開。
・・・・・き・き・気色悪い・・・泡が立ってる、見てるそばからブクブクと・・
ドロドロになったニシンのお姿。はだ色の液体が食欲無くすよ。
本来はこの身をウォッカで洗って食べるのですが
それでは真に制した事にはならない。
さぁ、君が食べようと言い出したのだ。さぁさぁ。
みんなの圧力が彼を追いつめる。
しかしこの激臭とドロドロベージュ。腕が動かない。
脳が神経伝達分質をブロックしてしまったのか。
きっと身体内は危機管理レベルMAXに違いない。
「誰か、食べたい人〜〜!」
なぬ! サイをこちらに向けられ、互いの顔を見合う一同。
最初の一口を買って出る勇気がない。
この世で「なまこ」を初めて口にした人は きっとこんな風にして生まれた。
誰も微動だにしない中、静寂を切り裂く一人の男の声が。
「はーーーーーーい!!」
おおおお!!誰だ!! 驚きと 役目を逃れた安堵感で声の主を見ると
セ氏!!
横風のせいでヒゲが激臭に触れぬよう、お上品に手で押さえながら近づく。
・・・・・・・・パクっ・・・・・・・・
ど、どうなの。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
味はするの、しないの。
「・・・・・・・イカの塩辛!!!!」
塩辛!?
「意外と大丈・・・・・・・・
う”う”う”〜〜〜。」
最後にヘンな呻きを上げるも、味はいけるものだと言う。
死にはしないことを確認できた一同。
一人がいけば、ぞくぞくとそれに続く。
ふむふむ、ほんとだ!イカの塩辛っぽい。こればらお酒と一緒に・・・・・
う”う”〜〜〜。
どうも食べたすぐ、ではなく
タイムラグを経て臭いが口一杯に広がるもよう。
食べられると安心したところを襲うとは、やはりコヤツはトラップ型。
まぁ、まずは味の特徴はつかめたところで食べ方を工夫してみましょう。
みんなで実食!!
スウェーデンでの食べ方を参考に、
色んな食材を用意してみました。
ジャガイモ、ニンジン、オニオンスライス
堅焼きパン、パスタ、生ハムにスモークサーモン
ソースも沢山。
バジルペースト、ツナマヨ、バターにオリーブ油
みんな思い思いの工夫を凝らします。
・シュール・ストレミング〜バジルの風味〜
・シュール・ストレミング〜チーズを添えて〜
・シュール・ストレミング〜野菜と共に〜
強者はパンに思い切り塗りたくってバクッと。
んで、臭いはどんな感じなの!? その辺を知りたいでしょう。
ええ、私もお伝えしたい。 けどね
「コレコレ風の、こんな臭い」と例える形容詞がありません。
コイツに似た臭いなんて知らないよ
このレビューを見て「私も体験したかった。」というお声が多ければ
第二回も催されるかも知れません。
当日、参加出来なかった希望者の方々もいましたし。
ですが
私は もういいです
私の人生に、シュール・ストレミングは一度きりで十分と言い切れるdaidai。